当院に来院される方の多くが、肩こりや腰痛、膝の痛みなど、慢性的な身体の不調に悩まされています。
「どうして痛みがなかなか良くならないのだろう?」
「施術を受けると楽になるけれど、また痛くなってしまう」
このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
身体に痛みが生じる原因には、筋肉や関節への負担、炎症、神経の働きなど、さまざまなものがあります。
そのため、痛みのある部分だけでなく、身体全体の状態や日常生活を見直すことも大切です。
その中でも、当院が患者さんにお伝えしていることの一つが「水分補給」です。
水は私たちが生きていくために欠かせないものであり、血液循環や体温調節、栄養の運搬など、さまざまな働きを支えています。
水分が不足すると、身体の正常な働きに影響が出ることもあります。
今回は、身体の健康を維持するために知っていただきたい「水を飲んでほしい3つの理由」についてお伝えしていきます。
水を飲んで欲しい3つの理由
皆さんは普段、1日にどのくらいのお水を飲んでいますか?
患者さんにこの質問をすると、
「朝起きてからほとんど飲んでいない」
「仕事中はコーヒーばかり飲んでいる」
「喉が渇いたときにしか飲まない」
と答える方もいらっしゃいます。
私たちは毎日、汗や尿、呼吸などによって水分を失っています。
そのため、失った水分を適切に補給することが大切です。
では、なぜ水分補給がそれほど重要なのでしょうか?
① 水を飲まないと生きていけないから
私たち人間にとって、水は生命を維持するために必要不可欠なものです。
人間は食べ物をしばらく食べなくても生きられる場合がありますが、水分をまったく補給できなければ、数日で命に関わる危険があります。
それほど水は身体にとって重要な存在なのです。
その理由を理解するためには、身体を構成している「細胞」の働きを知る必要があります。
私たちの身体は、数十兆個もの細胞からできています。
そして、一つひとつの細胞が生命活動を維持するために、次のような働きを繰り返しています。
①吸収:酸素や栄養を取り込む
②代謝:取り込んだ栄養を利用してエネルギーをつくる
③排泄:不要になった物質を排出する
これは、私たちが食事をして、活動し、不要なものを排泄することと似ています。
そして、この一連の働きを支えているのが水です。
水にはさまざまな物質を溶かす性質があり、栄養や老廃物の運搬、細胞内で起こる化学反応などに関わっています。
また、血液にも多くの水分が含まれており、全身の組織へ酸素や栄養を届ける役割を担っています。
水分が不足すると、身体は正常な状態を維持しにくくなり、脱水が進めば血液循環や体温調節などにも影響が生じます。
つまり、水を飲むことは単に喉の渇きを潤すためだけではありません。
身体を構成する細胞が正常に働ける環境を維持するために、水分補給が必要なのです。
② 身体の大部分は水分でできているから
皆さんは、自分の身体の何%が水分でできているかご存じでしょうか?
実は、成人の身体の約50〜60%は水分で構成されています。
さらに、組織によって含まれる水分の割合は異なります。
例えば、
-
筋肉:約70〜80%
-
脳:約75%
-
皮膚:約60〜70%
-
内臓:約70〜80%
-
骨:約20〜30%
といわれています。
※数値は年齢や身体の状態、測定方法などによって異なります。
このように、私たちの筋肉や内臓など、多くの組織には水分が含まれています。
特に当院に来院される方に関係が深いのが、筋肉の働きです。
筋肉は収縮と弛緩を繰り返すことで、関節を動かしたり、姿勢を維持したりしています。
その働きには水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質も必要です。
汗を大量にかいて水分や電解質が不足すると、筋肉の働きに影響が出たり、筋肉がつりやすくなったりする場合があります。
また、水分不足が進むと、血液循環にも負担がかかることがあります。
一方で、慢性的な肩こりや腰痛、関節の痛みが、すべて水分不足によって起こるわけではありません。
炎症も本来は、傷ついた組織を修復するために必要な身体の反応です。
しかし、負担が繰り返しかかったり、炎症が長引いたりすると、痛みや不快感につながることがあります。
水を飲むだけで炎症が治まるわけではありませんが、適切な水分補給は身体が正常に働くための土台になります。
痛みが出てから身体をケアするだけでなく、普段から身体の機能を維持できる生活習慣を整えることが大切なのです。
③ お水とその他の飲み物には違いがあるから
患者さんに、
「普段、お水は飲んでいますか?」
と質問すると、
「はい、結構飲んでいますよ!」
と答える方がいらっしゃいます。
そこで、
「ちなみに、何を飲んでいますか?」
とお聞きすると、
「コーヒーをよく飲みます」
「お茶なら毎日飲んでいます」
という答えが返ってくることも少なくありません。
もちろん、お茶やコーヒーにも水分は含まれているため、水分補給として役立ちます。
適量であれば、カフェインが含まれているからといって、飲んだ水分がすべて尿として出てしまうわけではありません。
しかし、飲み物によって身体に与える影響には違いがあります。
例えば、コーヒーや一部のお茶にはカフェインが含まれています。
カフェインには利尿作用があるほか、摂取量や体質によっては睡眠に影響することもあります。
また、ジュースや加糖飲料には糖分が多く含まれているものもあります。
これらを日常的に大量に飲むと、糖分やカロリーの過剰摂取につながることがあります。
その点、お水には糖分やカフェインが含まれていません。
余計なカロリーを摂取することなく、身体に必要な水分を補給できるのが大きなメリットです。
だからこそ当院では、普段の水分補給の基本として、お水をおすすめしています。
もちろん、お茶やコーヒーを飲んではいけないということではありません。
大切なのは、飲み物の種類や量を意識しながら、身体に必要な水分を無理なく補給することです。
1日にどのくらいのお水を飲めばいいの?
ここまで読んで、
「水が大切なのはわかったけれど、どのくらい飲めばいいの?」
と思われた方もいらっしゃるでしょう。
必要な水分量は、年齢や体格、運動量、気温、食事内容などによって異なります。
一般的な成人では、飲み物から1日約1.2リットルの水分を補給することが一つの目安とされています。
ただし、これは水だけで必ず1.2リットル飲まなければならないという意味ではありません。
食事にも水分が含まれていますし、お茶などからも補給できます。
また、汗を多くかく日は、普段より多くの水分が必要になります。
一方、心臓や腎臓の病気などで水分摂取を制限されている方は、医師の指示を優先してください。
大切なのは、一度に大量のお水を飲むことではなく、こまめに補給することです。
おすすめの水分補給のタイミング
① 朝起きたとき
私たちは寝ている間にも、汗や呼吸によって水分を失っています。
朝起きたら、まずコップ1杯程度のお水を飲む習慣をつけてみましょう。
② 仕事や家事の合間
仕事に集中していると、ついつい水分補給を忘れてしまいます。
デスクワークや家事の合間など、定期的に水を飲むタイミングをつくることがおすすめです。
③ 運動の前後や入浴の前後
運動や入浴では汗をかき、水分が失われます。
脱水を防ぐためにも、前後に水分を補給しましょう。
大量に汗をかいた場合には、水分だけでなく塩分などの補給も必要になることがあります。
④ 寝る前
就寝中も身体からは水分が失われています。
夜間のトイレが気になる方は飲む量や時間帯を調整しながら、無理のない範囲で補給しましょう。
このように、生活の中で水分補給のタイミングを決めておくと、自然と習慣にしやすくなります。
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